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夢女日記

今日も元気に夢見てる

新しい朝が始まる

カタカタとパソコンのキーボードを打ち出してはデリートボタンを長押しするような、例えるならそのような精神状態のまま連休を終えてしまった。

 

 

 

いつもだった、その日常と同じように学校へ行く準備をして金田さんを起こす。ずいぶん寝起きがいい彼は私の呼びかけ1回ですぐに目を覚まして彼もまた、いつもだった日常の準備をするのだ。

 

 

「きょうの夜は暇?」
「暇じゃないといえば暇ではないですが、切羽が詰まっているわけでも」
「空けておいて」

 

 

 

金田さんが私を誘うことなんかめったにないことだ。いつもきっかけは私が作るし、金田さんはその大半を却下する。珍しいこともあるもんだ、と思いながら二つ返事をして準備した朝食を頬張る。といっても昨日のご飯とお弁当のあまりだけど。

 

 

 

「どこか行くんです?」
「行くけど、秘密」
「え~」

 

 

 

外は寒いだろうか、砂利道をあるくのだろうか。それとも暖かな場所へ行くのだろうか。必要なものはなんだろう。お出かけに対する不安と楽しみがふつふつとむねに宿って、場所を教えてくれない金田さんに微妙な顔を晒すと、嬉しいのか嫌なのかはっきり意思表示しなさい、と笑われた。嬉しいよ。心の底から嬉しい。

 

 

「まあ、あれだ」

 

 

 

歩き易い靴の方がいいかもね。この前履いていたスニーカーがいいよ。金田さんはそう言いながら朝に焼いた鮭の皮をぴりぴりと剥がして食べていた。今日は上手に焼けたらしく、眉が下がっていた。よかったよかった。

 

 

 

「夜、にね」

 

 

 

ここのところ最近疲れることばかりだった。金田さんは私の家にいるけれど彼は私の恋人でもないし、兄弟家族というものでもない。ただの私の憧れで夢、そのものだ。金田さんとの関係も見直さなきゃいけないのかもしれないけれど、今はまだ彼に甘えていたかった。


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